西武・山川、FA権行使「これまで聞くことがなかった声を聞くことが自分自身への戒めに」
山川は球団を通じてコメントを発表した。以下、全文。
「この度、私が取得させて頂いたFA権の行使について、皆様にお伝えさせて頂きます。
結論を先に申し上げますと、今回、FA宣言をさせて頂くことを決断致しました。
皆様に多大なる不快な気持ち、不信感を生んでしまった一連の出来事を通じて、ただ野球をするということだけではなく、関係する全てのことを、自分ひとりで考え、また、家族と考えさせて頂きました。
野球から離れることだけではなく、社会から離れることまでも考えました。
それでも、私の心から消えずに残り続けたことは、野球がやりたい、野球をさせて頂きたいという答えでした。
プロ野球選手として恥ずべきことですが、ここまでの気持ちになったのは、これまでの野球人生で初めてのことです。
この私の意志を受け入れて頂けることがあるならば、ライオンズに居続けることが、ファンの皆様、球団の皆様に対する感謝の形、謝罪の形、誠意であるということも考えています。
同時に、FA宣言が持つ、選手の権利として定められた制度という理解を超え、これまで聞くことがなかった声をお聞かせ頂くことで、自分自身を戒めることとなるのではないかとも考えました。
FA宣言により西武ライオンズ以外の球団の考えを聞いた上で、残留か移籍の判断をさせて頂くことは、新たな野球人生へと歩ませて頂きたいという、私の一方的な願い、自分本位な意思のように聞こえてしまうであろうことも、重々承知しております。
それでも、私が宣言させて頂くことで、何より、私自身のこれからの野球人生に対して、重い責任を持ち続けることの覚悟であることを、どうか少しでもご理解いただけたら幸いです。
結びになりますが、ご伝達が遅れましたことにつきまして、誠に申し訳ございませんでした。
お待ちいただき、また、ご心配いただきましたこと、心より感謝申し上げます」
山川は3月に行われたWBCで侍ジャパンの一員として世界一奪還に貢献。だが5月に強制性交の疑いで書類送検され、不起訴処分となったが、球団からは無意気減の公式試合出場停止処分が科されていた。今季は17試合の出場にとどまり、打率・254、0本塁打、5打点だった。