中日から移籍の山本拓実が無失点デビュー「ドラゴンズで5年半しっかりやってきた自負もある」
中日から新加入した日本ハム山本拓実投手(23)が上々の新天地デビューを飾った。
7回に5番手で移籍後初登板。「結構、力んだ。久しぶりに緊張した」という中で先頭打者に遊撃への内野安打、続く打者に四球。いきなり無死一、二塁のピンチを背負ったが、「なんとかゼロ(無失点)で帰るだけしか考えてなかった」。そこから2者連続空振り三振に、最後は大きな中飛を中堅阿部が好捕。「センター阿部君も、よく捕ってくれたんで良かったです」と笑顔の無失点デビューとなった。
19日に交換トレードで日本ハム移籍が決まり、バタバタの中で迎えた登板だった。「トレードとかで3日、4日ぐらい練習できない時があったので、いろいろ体を戻しながら」と落ち着く暇がない中で、新しいユニホームを着て中7日での実戦マウンド。それでも、この日の最速は150キロ。身長167センチの体を目いっぱい使って躍動感あふれる投球を披露した。
1軍の新庄監督を始め、チーム全体へのアピールとして心がけたのは「自分の良さが、真っすぐの強さと思い切りの良さ、バッターに向かっていくところ。今日は、そこだけ出そうと思った。その結果ちょっとバラけたんですけど、どんな場面でも腕を振ってしっかり投げるっていうのは最低限、出せたのかなと思います」と、持ち味を存分に発揮した。
ここからは結果を残し続けるだけだ。「(日本ハムは)やっぱり若い選手が多い。ピッチャーでもそうなんですけど、すごいポテンシャルを持った選手もたくさんいる。これからすごい大変な競争にはなると思うんですけど、その中でも僕はドラゴンズで5年半しっかりやってきた自負もある。やっぱり大事なところは忘れずに、ファイターズの良さもどんどん吸収してやっていければなと思ってます」。力強く、新天地での飛躍を誓った。