【芸能】『ウルトラマントリガー』出演の豊田ルナが語る初グラビアの記憶「自分の中にいるリトル豊田が『そういうのはダメだよ』って言うんです」
豊田ルナさんがグラビアへの思いを語ります
『週刊プレイボーイ』に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ、『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。
今回は女優・豊田ルナさんの後編。豊田さんは5歳から芸能活動を開始し、大河ドラマ『八重の桜』(2013年)などに出演。『ウルトラマントリガーNEW GENERATION TIGA』(2021年)ではヒロイン・シズマ ユナを演じ、大きな話題を呼びました。
2019年、「ミスマガジン2019」でグランプリを獲得し、『ヤングマガジン』2019年35号で、初々しい笑顔と弾ける水着姿を初披露。また『週刊プレイボーイ』2020年19・20合併号に登場すると、そのアンニュイな姿で注目を集めました。
今回はそんな豊田さんのインタビュー後編。「ミスマガジン2019」や『週刊プレイボーイ』のグラビアに関するエピソードからグラビアへの思いまでを聞きました。(前編⇒豊田ルナが語る初グラビアの記憶「ミスマガは絶対にグランプリを獲らなきゃいけないと思っていました」)
豊田ルナ『週刊プレイボーイ』2022年34・35合併号(撮影/熊谷貫)より
――「ミスマガジン2019」で見事、グランプリを受賞。『週刊ヤングマガジン』2019年35号では、吉澤遥奈さん(ミスヤングマガジン)、夏目綾さん(ミス週刊少年マガジン)など、6名のグラビアが表紙・巻頭で掲載されました。
豊田 この時は沖縄ロケですね。ベスト16の時(ヤングマガジン2019年24号)とは違って、みんなすごく和気藹々としていました(笑)。でも私自身は撮影中「ちゃんと笑えてるかな?」「笑顔以外もできてるかな?」って、気になっちゃってカメラマンさんに「できてます?」って何度も聞いていました。
あと集合カットの時はみんなとの距離感を縮めるために自分から声をかけたり。年齢は最年少だったんですけど芸歴は私が一番長いし、グランプリとして中心に立たせていただく以上、役割を果たさなきゃなって。
――誌面からは「お祝い旅行」的なムードが漂っていましたが、豊田さんは仕事としてさまざまに配慮していたんですね。
豊田 それは私の中では当たり前でした。特にグループの時は自分だけで手一杯になっちゃいけないと思ってずっとやってきたので。でも、本当はもっとみんなと楽しみたかったんですけどね。「沖縄だぞ~! イエイ!」って。でも「そういうのはダメだよ」って、自分の中にいるリトル豊田が言うんです(苦笑)。
――44号で単独で表紙巻頭を飾り、初ソログラビアを披露します。
豊田 この時はグアムロケで、撮影は唐木貴央さん。唐木さんには写真集(『月ーLuna』/2020年10月7日発売)まで約1年間にわたり何度もご一緒して、表情の見せ方を教えていただきました。
6人で撮った時、編集さんに「写真集までにもっと表情が増やせるといいね」と言われたんです。自分ではたくさん表情を見せていたつもりだったんですけど、できてなかったのがショックで。
そこで唐木さんに細かく聞いたんです。そこで学んだことが自分のグラビア表現の基礎になりました。
――『週刊プレイボーイ』には2020年19・20合併号で初登場。明るく弾けるようなヤンマガとは違う、落ち着いた雰囲気のグラビアでした。
豊田ルナ『週刊プレイボーイ』2020年19・20合併号(撮影/松岡一哲)より
豊田 それまでと違って、この時は笑顔がほとんどないんですよね。撮影前に編集さんから「アンニュイ(物憂げ)な感じに撮るので」と言われ、それがすごく新鮮だったのを覚えています。
あとヤンマガさん以外では初めてのグラビア撮影で、どんな仕上がりになるんだろうってずっとワクワクしていました。
――どのカットも目力(めぢから)がすごくありますね。
豊田 小さい頃から目のことはよく言われていて、自分のセールスポイントでもあると思っているのでじつは意識していました(笑)。そもそも「目が口ほどにものを言う」って言うじゃないですか。
グラビア撮影では一番大事にしているのが目の表現で、例えば甘いシチュエーションだったら、猫を愛でるような眼差しにするとかとか目を通じて感情が伝わるよう心がけています。
――2023年1月時点で、週プレでは4回グラビアを撮影していますが、特に好きなのは?
豊田 一番好きなのは「夏の魔法」(2022年34・35合併号)ですね。水しぶきの中に閉じ込められたようなカットやスイカを食べている表情の接写など、初めて見る写真がいっぱいあって。それらがエモいんですよ。
――感傷的な気分になると。撮影前、編集からはどんな指示を?
豊田 確か、田舎のおばあちゃんの家ですごしたどこか不思議な夏休みのイメージで、かな。自分の中では、幽霊じゃないけど目に見えない何かと一緒に夏を過ごしているような光景を漠然と思い描いていました。タイトル通り魔法がかっているというか、どこか幻想的なイメージですね。
――このグラビアの中だと、スイカをかぶりつくシーンが印象的です。ちょっと乱暴なんだけど、田舎の素朴な女のコの雰囲気を醸し出し、親近感を与えます。
豊田ルナ『週刊プレイボーイ』2022年34・35合併号(撮影/熊谷貫)より
豊田 このシーンの撮影は素で楽しんでいたんですよ。撮られている意識はなかったし、いい表情しようとも思っていませんでした。だからこそ素朴で、自然な雰囲気を出せたのかなって。
ちなみにこのカットは私も大好きで、これを見た時私の中で成長を確認したんですよね。
――というと?
豊田 さっきミスマガの6人でロケをした時、いろいろ考えすぎて、純粋に沖縄を楽しめなかったと言いましたけど、それって自分の中で悩みどころでもあったんです。いつもこう見せよう、ああ見せようって考えて本当の自分を出せない。そんな自分がじつは嫌で。
――どこか理想の自分を演じてしまうというか。
豊田 そうそう。でもこのスイカのカットはフォトジェニックではないけど(笑)、素の自分をしっかり出せている。それが嬉しくて。まぁ、素を見せられるようになったこと自体は、この時より前ですけどね。
――それはいつ頃ですか?
豊田 グラビアを初めて1年くらい経った頃かな。ある撮影で唐木さんに「もっと楽しんでいいんだよ」って言ってもらったんです。最初は「え? 一応楽しんでるつもりなんだけどな」と思ったんですけど、どこか笑顔でいなきゃとか縛られている感じがあったんでしょうね。その言葉を意識して、現場を重ねて行くうちに、段々解放された感じがありました。そこからです。
――以前とあるインタビューで、「グラビア撮影と家にいる時だけは自分の素を出せる」って言っていました。豊田さんは小さい頃から大人に囲まれて、無意識のうちにいろんなことを考えるようになった。それがグラビア撮影を通し、自分を解放できるようになった。
豊田 あー、それはあると思います。それこそ今は何かに悩んでいても、グラビアの撮影をしたら「どうでもいいや」と思うことがあるんです。私にとってグラビアの現場は、自分を一旦リセットして、自分を取り戻す場所なのかもしれませんね。
――グラビアはお芝居につながっていると思います?
豊田 思います。グラビアの現場って、ロケーションやスタッフさんなどによってできあがるもの。常に場の雰囲気を読み取って、一番いい自分を見せるんですよね。
お芝居も一緒で、共演者さんやスタッフさんたちがいて、その中で作り上げられていくもの。グラビア経験を通じて、お芝居の現場の雰囲気を読み取ることができるようになった気がします。
――お芝居の現場で「グラビアを見てるよ」と言われることはあるんですか?
豊田 ありますね。それこそ『ウルトラマントリガー』に出演した時は坂本浩一監督から「グラビア見てるよ! サインして(笑)」って声をかけていただきました。
ヤンマガさんや週プレさんを見て、『ウルトラマントリガー』をご覧になった方も大勢いらっしゃいましたし、グラビアを通じて自分のお仕事が広がっていくのは本当に嬉しいですね。
――これはみなさんに聞いてますけど、豊田さんは過去のグラビアを見返したりしますか?
豊田 掲載誌は実家に全部あるので、帰省した時は必ず見ます。あと、普段はデジタル写真集を見返したりとか。初期の頃のグラビアは見ていて、「本当に笑顔ばっかりだな」なんて思ったりもしますけど(笑)、それはそれで愛しいというか。この先も可能な限り続けて、自分の成長をその都度確認しながら、前に進んでいけるといいなと思っています。
●豊田(とよだ)ルナ
2002年7月17日生まれ 埼玉県出身
身長161cm 特技=クラッシックバレエ
○「ミスマガジン2019」のグランプリ。最新情報は各SNSをチェックしてください。
公式Twitter【@Runa_Toyoda0717】
公式Instagram【@runstagram_717】
豊田ルナ写真集『夏の魔法。』撮影/熊谷貫 ¥1,100(税込)
取材・文/大野智己 撮影/山上徳幸
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