【声優】芸能関係者「伊藤美来さんの熱愛報道は同業者からのチクリ」
その一方で、スキャンダルではないものの、人気女性声優たちが続々と引退や休養を突然発表し、ファンを悲しませた年でもあった。
「『ウマ娘 プリティーダービー』で人気だった嶺内ともみが年内での廃業を宣言し、さらに『BanG Dream!(バンドリ)』シリーズに出演していた前島亜美も、11月に芸能活動休止と所属事務所退所を発表した。また、高野麻里佳は適応障害と診断され、治療のため活動を制限。アニメ『チェンソーマン』でマキマ役を担当する楠木ともりも体調不良を訴えている。その他にも、三澤紗千香が本人によるSNSの更新を休止するなど、さまざまな形で人気声優たちにトラブルが起き続けています」(スポーツ紙記者)
女性声優に体調不良などが多発していることに、違和感を覚える人も多いだろう。その事情を、ネット配信で声優の番組などを手掛ける放送作家はこう話す。
「人気の女性声優はビジュアルも良く、即席のグループなどを組まされてアイドルのような活動をすることも多い。そうなると、単純に多忙になり、さらにファンからの誹謗中傷もSNSなどで増えてしまう。声優はもとからアイドル志望というわけではないので、モチベーションが保てずメンタルダウンしてしまうこともあるんです。スタッフサイドがもっとケアをしてあげられればいいのですが……」
さらに、業界の収益構造も、声優たちを苦しめているようだ。
「グループを作ってCDの発売やコンサートをしても、声優自身にはたいしたギャラは支払われません。大人数グループであればギャラも分散され、アニメやゲームの版権を持っている会社などの収益がほとんどになる。そのわりには世間の注目を集めるので、週刊誌にも狙われるようになり、プライベートでもファンにつきまとわれるなど、気が休まらないのでしょう」(週刊誌記者)
また、当の声優同士で足を引っ張り合うという不測の事態も起き始めているという。
「しっかりと学校や養成所に通って”声”で勝負したい声優だけでなく、モデルや女優から人気作品に抜擢されるケースもある。異業種の声優が誕生することで、さまざまなトラブルが起きているんです。なかには、ライバルのプライベートを週刊誌やネット配信者などにリークする女性声優もいると聞きます。つい先日、『文春オンライン』に2.5次元俳優との”半同棲愛”を報じられた伊藤美来がいい例で、これも発端は同業者からの”チクリ”だったみたいです。技術で勝負するより、ライバルを突き落とすことでのし上がろうとする者も現れ始め、業界をかき乱しています」(芸能関係者)
こんな異常な状況に、ベテラン声優の三ツ矢雄二が苦言を呈する事態にまでなってしまった。
「三ツ矢は、11月23日に配信された『ABEMA Prime』(ABEMA)に出演し、アイドル化する声優業界に苦言を呈した。声優とは本来は裏方なのに、表舞台に出ることの多くなった昨今のブームにも疑問を投げかけています。まさに、三ツ矢が言うように、いまの声優業界は大手芸能事務所なども声優業に参戦して、とにかく金を稼ぐ方向に進んでいる。いくらでも代わりはいますし、言い方は悪いですが、”使い捨て”にしようとする事務所もある」(スポーツ紙記者)
男女ともに、もはや“裏方”とは言えなくなった声優。テレビ業界からは、しっかりと声優を管理してほしいと苦情も出ているという。
「人気声優の宮本侑芽が体調不良で、放送中のアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(TBS系)のニカ・ナナウラ役を降り、白石晴香が代役した。体調不良なので仕方のないことですが、これまでベテラン声優たちは、何十年も代役もなくキャラを務めているケースが多いわけですから……。こうも不測の事態が続くため、テレビ業界は声優に対してかなり警戒しています。アイドル的な声優グループを歌番組などでキャスティングする際も、レコード会社や事務所にしっかりと管理するようにお願いしている。声優ブームなので本当はもっとバラエティーにも呼びたいのに、何があるかわからないため、なかなか呼べない状況があるんです」(民放関係者)
マルチに活躍する声優が多くなった一方で、さまざまな弊害も出るようになっている。このままでは、休養や引退がまだまだ続きそうだ。