ツイッターのフォロワー数は57万人超、インスタグラムではさらに上回る114万人超のフォロワーを抱える“SNSのフェチ天使”こと、くりえみさん(@kurita__emi、※SNS数値はともに11月16日時点)。
グループアイドル時代を経て、フリーランスへ転身。2021年7月には、代表取締役としてEC事業を手がけるS&E株式会社も設立し、現在は、芸能活動と経営者の両立に励んでいる。今でこそインフルエンサーとして注目されるくりえみさんだが、過去には、グループアイドルのメンバーとして心身共にボロボロになった経験も。そんな彼女に、過去の経歴や現在の活動にかける思いを聞いた。
――肩書きは「起業家、会社経営、プロデュース、モデル」となっていますが、主軸となっている活動は?
くりえみ:グラビアやメディア出演など、芸能活動が中心です。2018年4月までは、芸能事務所でグループアイドルのメンバーとして活動していましたが、グループの卒業と同時に退所してからはフリーランスとして活動を続け、現在に至っています。
大きな転機となったのは、以前の所属事務所を退所した直後の海外旅行でしたね。アメリカのロサンゼルスで1か月ほど過ごしました。もともと、海外は好きでしたし、チケットをあらかじめ取っていたので、グループアイドル時代の卒業公演までは「あと何日で忙しさから解放されて、自由になれる」とカウントダウンしていました(笑)。
――グループアイドルを卒業後、フリーランスとしてはどのように活動をスタートしたのでしょう?
くりえみ:自主的にイベントを開催していました。最初は手探りで、周囲の親しい人たちにやり方を聞きながらネットでチケットフォームを作り、集客もすべて自分でやっていました。
――収入面の変化も気になります。
くりえみ:以前の所属事務所を退所した直後はゼロになりましたが、軌道に乗ってからは、フリーランスとしての収入が50倍ほどになりましたね。グループアイドル時代は、平日にレッスンを受けて、週末にライブや公演前後の物販、特典会をこなしても、あまり稼げなかったんですよ。
私は実家で暮らしていたのでよかったのですが、地方から上京してきて、生活費を稼ぐためアイドルとアルバイトの両立に追われていた子もいましたし、そんな現実を味わっていたので、フリーランスとなってからは天国のような環境になりました。
――努力の甲斐もあり、現在では「SNSのフェチ天使」として幅広く支持されていますよね。活動を振り返るなかで、自身のターニングポイントはありましたか?
くりえみ:2018年に初めて参加した「コミックマーケット(コミケ)」です。フリーランスとしてのグラビア活動はコスプレからスタートしたのですが、当時は、芸能界からサブカルチャー分野へ進出している方々が少ない印象もあり、私ほどの知名度でも話題になりやすかったんです。コミケでバズったのをきっかけにSNSでのフォロワー数が増えて、中国や台湾、韓国からも「写真集を出しませんか?」とお声がけいただけるようになりました。
――今や、インフルエンサーとしても認知されています。ただ、表立った活動が増えると、くりえみさんを快く思わない“アンチ”の方々も増えてきそうですが、自身への批判コメントに対しては何を思いますか?
くりえみ:プラスに捉えています。称賛してくださる方々以上に、“アンチ”の方々はよく見てくださっているし、好意を持ってくださっていると思うんです。過去には、コメンテーターとして出演した番組で時事問題への見解を発言したときに、ツイッターのDMで長文の批判が来たこともありましたが、発言の意図を誤解されたくないので長文できちんと返信したら、相手から「じつは、めっちゃ好きなんです」と返ってきたこともありました(笑)。
――経営者としての一面もあり、2021年7月にはEC事業を手がけるS&E株式会社も設立しました。2022年9月にはAGA治療のサブスクリプションサービス「AIMERTÉ CLINIC for men AGA」もスタートしましたが、異なる活動の両立は順調ですか?
くりえみ:いえ、上手くいかないこともたくさんあります。新サービスリリース直前の慌ただしい時期ともなると、芸能活動と並行して会社に100%を費やせない自分に対する不満も溜まってきますし、一時期は「お前に付いて行きたくない!」なんて言われたこともあって……。
今は、仕事の割り振りについてスタッフと1人ずつ話し合う時間を設けるなどお互いの思いを共有しています。密なコミュニケーションは大切ですし、私が芸能活動ばかりに時間をかけていたら「社長のくせに何だよ」と思うのは当然なので、しっかり付いてきてもらえるようにサポートしていきたいです。
――両立の大変さを抱えながらも、活動は順風満帆な印象を受けます。そこで最後に、“成功”をつかむためのアドバイスをいただければと思います。
くりえみ:ゼロを自分で作るより、すでに100%の成功をつかんでいる人に乗っかるのが大事です。過去の経験から学んだことで、じつは、フリーランスになった当初に1人で芸能事務所を起業した時期があったのですが、失敗したんですよ。一緒に誰かとやる発想もなかったので立ち上げてみたら、経営者として素人だった部分に漬けこまれて、ギャラが支払われないといったトラブルにも遭いました。
でも、失敗して「私には1人で切り盛りするなんて無理だ」と反省して、そこからは、行動を起こす前に一歩立ち止まって「誰と組みたいか」を考えるようになりました。私は「自分の力でゼロから作り上げるだけが正しいわけではなく、力ある人と協力し合える関係を作れるのも実力」と思っていますし、味方になってくれる人を見つけるのは大事だと思います。
<取材・文・撮影/カネコシュウヘイ>
【くりえみ】 1994年生まれ。起業家、経営者、モデル、コスプレイヤー。フェチ感たっぷりの写真をSNSに投稿することから「SNSのフェチ天使」と呼ばれている Twitter:@kurita__emi Instagram:@kurita__emi YouTube:KURIEMI channel TikTok:@kuriemi
フリーの取材記者。編集者、デザイナー。アイドルやエンタメ、サブカルが得意分野。現場主義。私立恵比寿中学、BABYMETAL、さくら学院、ハロプロ(アンジュルム、Juice=Juice、カンガル)が核。拙著『BABYMETAL追っかけ日記』(鉄人社)。Twitterは@sorao17
(出典 news.nicovideo.jp)
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