【芸能】抗議を受けて放送禁止の作品も、仲本工事さん多彩なコントのラインアップ
ザ・ドリフターズのメンバーである仲本工事さんが10月19日に81歳で亡くなった。訃報を受け、芸能界の各所から悲しみの声が挙がっている。特に、同業者と言えるお笑い芸人たちの言葉は感慨深い。
爆笑問題の太田光は23日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)内で、『ポンキッキーズ』(フジテレビ系)の「爆チュー問題」の元ネタは、ドリフの「バカ兄弟」であったと明かした。「バカ兄弟」は仲本さんと、2004年に亡くなったリーダーのいかりや長介さんによるコント。いかりやさん扮する兄が、仲本さん扮する弟に「モノを教える」が兄も頭が良くないため、めちゃくちゃになってしまう流れだ。太田は「知らない人が知らない人に教える」設定を気に入り、「爆チュー問題」を作り上げたようだ。
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ただ「バカ兄弟」は、ある時期から放送をやめてしまう。その背景には抗議があったようだ。今風に言えば「コンプライアンス的に問題があり放送禁止」という流れだろう。
仲本さんは『週刊文春』(文藝春秋)のウェブサイト「文春オンライン」のインタビューで、新聞などを読み込むため、コント作りには長い時間がかかったと語っている。また、兄弟愛の設定が「知識人の先生方には伝わらなかったみたいで」とも回想している。「バカな子がいる家への配慮がない」といった抗議もあったようだ。
仲本さんの訃報を受けた『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)では、2020年に亡くなった志村けんさんとも共演した磯山さやかは「(仲本さんは)お母さん役、彼女役が本当にうまかったですよね。コントでね」とコメント。これには放送作家の高田文夫氏も共感を寄せていた。仲本さんはドリフメンバーの中では、落ち着いた雰囲気を持つ柔和な母親っぽい立ち位置を担っていたのかもしれない。
仲本さんの存在は、多くのお笑いに関わる者たちに幅広い影響を与えたと言えそうだ。
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