【芸能】窪田正孝、別人になるなら「妻夫木聡さん」 大胆発言の柄本明「ブッキーと会ったのは覚えてる」
映画『ある男』(11月18日公開)のジャパンプレミアが27日に都内劇場で開催され、主演の妻夫木聡をはじめ、共演の安藤サクラ、窪田正孝、眞島秀和、そして石川慶監督と原作者の平野啓一郎氏が登壇した。そこで妻夫木が柄本とのシーンについて熱く語ったが、柄本からは予想外の反応が飛び出した。また窪田は別人になれるとしたら、妻夫木になりたいという。
累計30万部を超える平野啓一郎著のベストセラー小説『ある男』を映画化した同作。昨年の1月、2月に撮影したが、妻夫木聡は「もうちょっとで(撮影から)2年経つんだなと思うと、時が経つのは速い。いろんな映画祭を経てきているので、まだ公開されていなかったのか…というのが正直な気持ちで、ようやく皆さんのところに届けられるのがシンプルに嬉しい」と会場の大勢の観客の前で喜びを噛み締めた。同作は第79回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門へ出品に続き、第27回釜山映画祭のクロージング作品にも選ばれ、海外で高い評価を得ている。
妻夫木は“ある男”の正体を追う主人公の弁護士・城戸を演じ、その城戸に亡き夫の身元調査を依頼する里枝役に安藤サクラ、里枝の亡くなった夫で「大祐」として生きた“ある男”には窪田正孝が扮するが、妻夫木が特に印象に残ったのは過去の事件を知る小見浦憲男役の柄本明とのシーンだったという。妻夫木は「柄本さんとのシーンでは監督がテクニカルなことに挑戦されていて、柄本さんの役がさらに増長して、観ているお客さんを引き込んでくれる役になっていると思います。柄本さんに食われるってこういうことなのかな…って思うぐらい楽しかったです」と熱く語り充実感をうかがわせたが、その柄本自身が「覚えていないんですよね」と返したので、妻夫木と窪田は体をよじって笑ってしまった。
柄本は「すみません、本当に。僕、本当に失礼なんですけど、(今日会って)監督さんが誰だか分からなかったんですよね。お辞儀をしてくださるので僕もお辞儀を返すんだけど、どなただったかな、原作者の方かなと思ったりして」と告白するも、「ひとつ記憶にあるのは、とにかくブッキー(妻夫木)と会ったのは覚えてる」と続けたので、妻夫木は「良かったです、そこは覚えていてくださって」と笑いながらも安堵した。「本当にすみません」と謝る柄本に「いやあ、もう本当に最高ですね。柄本さんとの共演では毎回痺れるものがあるので」と述べた妻夫木。2人は妻夫木が映画初主演を果たした『ウォーターボーイズ』(2001年)が初共演だったそうで、その後も何度も共演しているが妻夫木は「そのたびに違う顔を見せてくださって。あまりにもいろいろやられているので、ひとつひとつさすがに覚えているのは…。(同作は撮影から)もうちょっとで2年ですからね」とフォローした。
また同作のストーリーに絡めて「もし別人になれるなら誰になりたいか?」と質問がなされると、窪田正孝は「妻夫木さん」と回答。撮影以外に「共通の趣味でボクシングを一緒にやらせてもらって、ヴェネチアや釜山にも一緒に行かせてもらいましたが、“学びをやめない人”、“すごく周りに人がいる人”という印象があります」と窪田。妻夫木の友人で韓国の俳優ハ・ジョンウとの食事にも「気軽に呼んでいただいて、僕はすごく嬉しくて。壁みたいなものが妻夫木さんには一切なくて、大先輩なんだけど、そこの垣根とか境界線がない人で、すごくリスペクトが高いです」と尊敬の眼差しを送った。
「ボクシングもすごくいろいろな人とやられるんですよ。僕はその精神力がないから『プロの方と軽くスパーリングした』と言っていて、どういう精神力なんだろう? トライする気持ち、進み続ける歩み方にリスペクトがある」と窪田が続けると、妻夫木は「僕自身、好きなことをやっているだけなんですけど。ボクシングもこの映画がきっかけで始めたんですけど、柄本佑くんとよく一緒にやっているんですけど、佑と僕だけボクシングの役が決まっていなくて。何を目指してるんだろう…と言いながら楽しんでやっています」と説明。そして「(ボクシングの役を)待ってます」と目配せすると、ボクシング好きでもある平野啓一郎氏が「(原作を)書きましょうか?」と乗っかった。
妻夫木とボクシング仲間である俳優・柄本佑の妻であり、佑の父である柄本明は義父にあたる安藤サクラは「最近はあまりにも妻夫木さんの周りに私の親戚がプライベートでも登場するので、(妻夫木は)なんだか親戚みたいな気分になりつつあります」とコメント。釜山映画祭には安藤も妻夫木、窪田、石川監督とともに登場したが「私はどの監督ともあまりおしゃべりできないのですが、映画祭ではご飯を一緒に食べて、やっとチームみたいな気持ちになれました。今すごい私たち仲良しなんです」と微笑んだ。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)
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